まずはじめに、既存の2D格闘のドット絵について少しお話しようと思います。
伊吹川的に格闘ゲームのドット絵パターンは、以下のように大まかですが分類しています。
KOF系 | カプコン系 | メルブラ系 | EFZ系 |
(ホントはもっといろいろ異なったりするのですが、とりあえず大まかにわけた場合です。)
で、それぞれ以下のような特徴あるようです。
KOF系 | カプコン系 |
・写実的な表現 ・顔が小さいため表情を表現しにくい ・メガネキャラとかキツイ |
・写実的な表現 ・輪郭線を使って作るらしい (スキャナとかでやってるのかも?) なので少し楽との噂(真実は知らない) ・輪郭線を強調してしまうので、 ややアニメタッチになってしまうらしい |
メルブラ系 | EFZ系 |
・KOF系などに比べて瞳などやや強調してる ので、アニメキャラとかに向いてそう 。 |
・デフォルメされて等身が低め ・顔が大きめなので、豊かな感情表現が出来る。 |
ちなみに伊吹川は、メルブラ系とEFZ系を足して2で割ったような画風を目指しています。(苦笑)
メルブラ系をさらにややデフォルメした感じみたいな〜。(笑)
というわけで、そんなドット絵の描き方をこの講座では
学んでいきます。
手順.1 とりあえず1枚絵を描いてみる
とりあえず、いきなりゼロから描いてもあまり上手にはいかないと思います。
絵画の基本は模倣から。というわけで、ちまたにあふれるドット絵を改変してそれらしく作ってみることからいきましょう。(笑)
伊吹川は、そうやって学びました。(←邪道)
最初は改変から入って、だんだんとドット絵に慣れてから、最終的にゼロから作るってやった方が習得が早いと思うわけです。(笑)
とりあえず本講座では、このお方のドット絵を作っていこうと思います。
作品名「魔法少女リリカルなのはAs」フェイト=テスタロッサ |
作品を選んだ理由は簡単そうだったからです。(苦笑)
まずは、改変元をチョイスしましょう。今回は、こんな感じです。
参考にするキャラ | ||||
参考にするパーツ | 鎌とマント | ツインテール | 金髪 | ボディ |
なんか、コモド芹香(鎌とマント)と、立川郁美(ツインテール)の頭部分を挿げ替えれば結構いけそうですよね。(笑)
さて、作っていきましょう。伊吹川はPhotoshop(ver.CS4)で作っています。
ホントはedgeとかの方が効率が良いらしいのですけどコレでやっています。一番慣れてるツールなんで。
まずは、パーツどりです。使いたいパーツを取っていきます。
下のようにキャラの使いたい部分を拾ってみてください。
その次はパーツを使ってドット絵を描いていきます。
伊吹川は、頭から作っていくので、まずは頭の作成方法からです。
色を金髪のパーツからパクってちょっと色調整して髪の色を塗りなおしてみました。このように始めは他のドット絵から色を借りてくるようにすると良いと思います。
いきなりパレットを自作するのは、とても難しいのです。(汗)
使っていくうちにだんだん感じがつかめていくと思うので、
そうなってきたら自分でパレットを作ってみるといいでしょう。
ちなみにアニメとかの絵から色をとるという手は、あまりおすすめしません。
きっとなんか色が薄い感じになっちゃうと思います。
ドット絵は色数が少ない分
陰影の差が大きい場合が多いので
あまりうまくいかないのです。
さて、ちょっと横道にそれましたが続きを説明します。
次は顔とか細かい部分の修正です。
目をもう少し小さくするのと髪形をそれっぽくちょっと変えていこうと思います。
だいたいこんな感じで。(苦笑)なんか、元絵の方が可愛いですが、気にしない様に。(汗)
続いてボディを作っていきます。
色を塗りなおして頭につけてみました。ココからボディ全体を修正していきます。
どのように修正したかは、ココを見て下さい。→ ボディの修正の様子
最終的にこんな感じになりました。
さて、次は、腕部分を描きます。このキャラは得物を持ったキャラなので、手といっしょに得物のビーム鎌(杖)も描きます。
まずは、武器です。鎌(杖)を描きますがドット絵は斜めの直線などを描くのが難しいので、最初は、何かからパクったりすると楽だしそれっぽく描けると思います。
というわけで、パーツ取りしたコモド芹香(鎌とマント)の棒部分を流用して作っていきましょう。
まずは、1本の棒を作りましょう。キャラに隠れて見えないところは、
下のようにサンプリングして1本の棒を作ってください。
続いて、色を変えましょう。金属製っぽいので、それっぽい色に変更してください。
棒をもうちょっと長くしてそれらしいシルエットに黒部分を作ります。
そして下のようにいろいろ修正して完成です。
詳しくは『6.小物とか道具とかのドット絵』を参考にしてください。
・・・なんか変ですね。(苦笑)・・・修行不足だ。(汗)
まぁ、エフェクトで誤魔化せばなんとか・・・。
さて、続けていきます。
次はこの杖を持ってる腕を描いていきます。
この腕はよさげなパーツ絵がなかったので、全部手描きでいきます。(笑)
まずは、このように肩から肘にかけてを適当に描きます。
この時、左手は右手より暗い色で描くのがポイント。
(基本的に手前より奥の方が暗い色にするので、左手はいつもやや奥に位置するから。
例外もあるけど、だいたいコレでOKです。)
で、次に、肘から手にかけて追加します。
ま、これも適当に描きましょう。あとで修正していくので。
ポイントとしては、親指に気をつけて〜みたいな。(笑)
黒手袋を追加します。
指がでるタイプなのでこんな感じに。
服とかを追加するときのアドバイスとして、基本的に
着ぶくれさせる必要は無いと思います。
(例えば、上着を着せたから1ドット分厚くするとか。)
袖口とかを少し広くするとか、そんなもんで十分です。
続いて、腕を全体的に修正&影をつけていきます。
影の付け方は、『3.影の付け方(段階グラデーション)』を参考にしてください。
さて、後は、装飾品などの小物を追加していきます。まずは、マントですかね。マント手前部分(肩とか胸のヤツ)を作っていきます。
パーツのコモド芹香(マントと鎌)のパレットを流用して作ります。
続いて、マント後ろ部分。あまり風になびかせると、アニメを作る難易度が高くなりますので、ほどほどに。
作るイメージとしては、カーテンとか、前半分ないスカート(どんな例えだ。(汗))をイメージすると良いかも。マントの長さは、長すぎるといろいろ大変なので、足首ぐらいを目安にするといいかも。
なんか、光の当り具合とか適当ですが気にしちゃダメです。(笑)
さて、次はスカート、手甲、ベルト、腕輪とかのアクセサリ系統の追加をします。ココは、『6.小物とか道具とかのドット絵』を参考にしてください。
まずは、スカートを。適当に型取りします。
で、影やハイライトを追加。そして微調整。
続いて、ベルトを。これも適当に型取りをします。
で、バックル、影などを追加します。
手甲なども同じ要領でやります。
コレで完成ですかね。(あんま似てないなぁ。(汗))
あとは、エフェクトなどで誤魔化しましょう。(笑)
ワンポイントアドバイス
似てなくても最後まで作りましょう。(笑)最後まで製作することは、とても練習になります。
だいたいこの方法だと製作時間2時間くらいでしょうかね?
もっとか。(苦笑)
まぁ、
もっと手を抜けば、もっと早く出来るはずです。
早く仕上げるのもドット絵には重要な要素なので、
ある程度の妥協は必要です。(笑)
あと、ドット絵なので、細かい点は無視してもOKだと思います。
今回のキャラでは、胸の赤線とニーソックスのヤツをメンドいので、
省略してますが、あまり、おかしくはないと思います。
小物関係は、意外に省略しても気づかれないモノです。(笑)
見えないところで手を抜きましょう。